登場人物・神魔

人物名称	師（マスター）
登場作品 （掲載誌）	神魔の贖い （吸血姫夜話　巻の一）
設定、その他	これは、作品紹介でちょっと書きましたが、 白倉先生の物語からの引用（殆どパクリ）。 別名、「分裂神魔」。（と友人に言われた） 神魔として性質は某ドラ○ンボールのピッ○ロ大魔王がモデルです。 何故この神魔は、善意ある心に目覚めたのか。 もっとも注目すべき点は、ここでしょうね。 実は本文中でちょっとだけ触れているんですが、 彼はもともと悪の心を持った神魔で、 その昔一人の牧師の命を狙いました。 彼自身、その時の事は覚えていないと物語中では語っていますが、 これは長い時を生きる神魔がゆえの、記憶の欠落です。 では昔、彼とその牧師の間に何があったのか。 実は、彼は牧師の命を狙ったものの、 その牧師の持つ、あまりにも強固な信仰の前に、 敗れ去ってしまったのです。 もっとも、牧師は彼に対して、その唯一の武器とも言える、 祈りの言葉を発し、その善性を目覚めさせただけでしたが・・・ どちらにしろ、善意に目覚めた彼は、 自分の中に存在する悪意に嫌悪感を覚え、 自らの体からその悪意を追い出しました。 しかし、これがそもそもの悪夢の始まりでした。 当然、追い出された悪意は、収まりがつきません。 何故わざわざ自分が追い出されなければならないのか。 元は一つであったのに、何故自分が忌み嫌われなければならないのか。 そう言う思いから、善性のみになった彼をつけまわします。 その目的は、元通りの自分に戻るためです。 もっとも、悪意の彼は、日の当たらぬ夜の世界でしか生きられません。 それを知っている彼は、悪意あるものが入ることが出来ない場所、 聖域と呼ばれる場所（たとえば教会）で悪意から身を守っていました。 やがて、彼の善性を目覚めさせた牧師は、 人間であるがゆえに彼を残して天に召され、 彼は一人でその悪意と戦わなければならなくなります。 この悪意と戦うこと。そして、その中で人々に祈りを伝える。 それが、神が彼に与えられた使命だったからです。 もっとも、それも美夕に出会ったことで終わりを迎えるのですが・・・ 最終的に彼は闇に帰されるわけですが、 闇に帰されたのは悪意の方であり、善性のみの彼は天に召された、 と考えています。 考えています、というのは作者である私も、 この辺りのことをはっきりと決めていません。 ただ、そうであったらいいなという希望なんです。 ちょっとあいまいなんですが、この部分をハッキリさせてしまうと、 何か物語に夢が無くなってしまうような気がするので・・・ 何しろ私の作る物語って、それでなくとも救いがないですから・・・（＾＾；

人物名称	恵璃（えり）
登場作品 （掲載誌）	君の呼ぶ声 （吸血姫夜話　巻の二）
設定、その他	この神魔。実は、かなり苦労しました。 何しろ発言や行動も、美夕以上に気まぐれで、 思いつきで行動するという感じにしましたから・・・ こんな性格にしなきゃよかったと思ったんですが、 すでにあとのまつりですね。書いてて、本当に大変でした。 さて、まず神魔としての性質ですが・・・これがまた難解。 外見は少女そのものです。（作者の趣味丸出し）（＾＾； 人を夢に誘い込み、夢を見せたまま命を奪う。 安らぎに満ちた時の魂は、恵璃にとって最高のごちそうなんです。 どちらかといえば「夢魔」に近い神魔ですね。 戦う力は持っていませんので、物語終盤で美夕と戦う際には、 かなり無茶をしています。（刃物で美夕に切りかかってもねぇ） さて、本文を読むと判りますが、恵璃の最終的な目的は、 「死」へとたどり着くということです。 神魔であるがゆえ常に一人で、いつも寂しさを感じている。 ようやく自分が側にいてほしいと思った相手を見つけても、 いずれはその相手の命を奪ってしまう。 何故なら、そうしなければ生きていけないからです。 そんな無限地獄のような寂しさを味わい続けていくのなら、 いっそのこと消えてしまったほうがいい。 こういう思いを抱いている神魔でした。 恵璃は要を道連れにしていきますが、 灰になった神魔と、死んだ人間の行き着く先が何処なのか。 それは判りませんし、この二人が死んだ後結ばれたかどうかも判りません。 最後に恵璃が、どこかで要に語りかけているシーンで終わりますが、 そこに要の言葉はありません。 二人がどうなったか、作者である私にも判らないからです。 「読んでいただいた方々のご想像にお任せ」、 という一話目と似たようなラストです。 救いがあるか無いかはともかく、恵璃はその思いを見事に成し遂げました。 このことを考えれば、この物語は美夕の負けだったような気がします。 こうなるとは、自分でも考えていなかったんですけどね・・・（＾＾； （キャラが勝手に動くんだもん）＜−言い訳

人物名称	颯（そう）
登場作品 （掲載誌）	海に帰る日 （吸血姫夜話　巻の二）
設定、その他	こいつは、この物語の語り部です。 神魔界から人間界に遊びに来た途中で、今回の事件に巻き込まれた。 物語上からいけばその程度のキャラですね。 一応、風を操る力を持った神魔で、その身を風に変えたりもできます。 「風の神魔」とでも言えばいいんでしょうか？ 動かし方によっては、面白そうなキャラだったんですが、 ヒロインの方が、あまりにも強烈な印象を残したため、 こんなふうになっちゃいました。 性格は、どちらかといえば「長いものに巻かれる」タイプ。 美夕を前にして、ビクビクオドオド。 うーん・・・ちょっと情けないやつだなぁ。 まあ、最後にちょっとだけ見せ場を作りましたが・・・ 彼は、一応自分の世界に帰ったということになっています。 こいつだけは、当初私がイメージしたまま動いてくれました。 それ故に、動きもあまり無く、ちょっと情けない感じになりました。 作った私が言うのもなんですが、 「こいつ何しに来たんだ？」なんて思っちゃったり・・・（＾＾； （キャラがキャラだけに、これくらいしか書くことが・・・）

人物名称	蛇
登場作品 （掲載誌）	海に帰る日 （吸血姫夜話　巻の二）
設定、その他	初の爬虫類系神魔。 蛇と呼んではいますが、姿かたちが蛇の姿をしているだけで、 実際は蛇とは違います。 体長はおよそ１０ｍほどで、口から下僕である無数の小型の蛇を吐き出し、 相手の血を吸う。（その後、小蛇を回収して活力を得る） ＴＶ版美夕に出てきた、咆哮みたいな神魔です。（分裂はしないけど） 人の心につけ込んで、その相手に取り付くのは神魔のお約束。 物語中で言われてましたが、この神魔、当然知能は低く、 敵味方の区別なんてありません。 本能の赴くままに行動する神魔です。 特徴はこれくらいで、詳細な設定もありません。 早い話が、「ヤラレキャラ」ですな。（＾＾；

人物名称	無し
登場作品 （掲載誌）	日々紡ぐ思い （Ｗｅｂ掲載作品）
設定、その他	この神魔は名無し。 そもそも物語の設定上、過去に闇に帰された神魔となっているので、 特に名前も考えなかった。 美夕本編でも名無しで消されていく神魔はごろごろいるから、 これはこれでいいのかも。 一応、説明しておくと、こいつは療養所に医者として潜り込んで、 患者達の生気や魂を奪っていた神魔でした。 医者なので患者からの信頼はあつかったのですが、 それはあくまでも人の命を奪うという、 神魔の目的に必要なことだったからです。 早い話、陰に隠れてコソコソ生きてるというお約束的な神魔ですね。 で、美夕に見つかって闇に帰されたと。 他には特に設定もないので、これ以上書くことないです。

人物名称	無し
登場作品 （掲載誌）	夢の語り部 （Ｗｅｂ掲載作品）
設定、その他	この神魔、いや神魔達も名無し。 物語の中で詳しく語られているので、あえて書くこともない。 あえて書くなら、人は神魔の思惑通りにいかないこともある、 といったところだろうか。 詳しくは、「登場人物・人」の知美を参照のこと。

人物名称	弘子
登場作品 （掲載誌）	浜辺の雪 （Ｗｅｂ掲載作品）
設定、その他	神魔であるにも関わらず、人として生きることを望み、 人としての幸せを求めた神魔です。 そして彼女は、ほんの一時ですが幸せを手に入れました。 愛した人と結ばれ、その人との間に子供を作り、 幸せな毎日を送っていました。 でも、結局不幸が彼女の元に訪れ、悲しみと苦しみ、 そして無為の日々を送ることになってしまう。 全てに絶望し、闇に帰ることもせずに監視者に消されることを、 最後の希望としている。 簡単にまとめると、このような感じになるのですが、 作者の立場からすると、私はこの弘子を通じて、 母親の思いというのを表現したかったのです。 子を思う母の心というのは、 おそらく母になった者でしか判らないでしょう。 そして、それを失ったときの喪失感というのは、 計り知れないものだと思います。 美夕本編で、美夕の母は美夕の将来を憂い、 短刀で刺し殺そうとしたことがあるように見受けられますが、 結局それを行うことが出来ませんでした。 それは、きっと母の思いからなのでしょう。 そんな母の思いを、美夕は気がついていたからこそ、 弘子を簡単には闇へと帰せなかった。 最後に、美夕は弘子に炎を放ちますが、 闇に帰したのか、弘子の望むように焼き尽くしてしまったのかは、 判りません。 美夕自身も、まったく無意識だったわけですから。 その辺は、読み手の方々のご想像にお任せするということで。 （またかってツッコミはなしにしてね）（笑）