登場人物・人

人物名称	茉莉（まり）
登場作品 （掲載誌）	神魔の贖い （吸血姫夜話　巻の一）
設定、その他	物語を読んだ人は気がついたでしょうか？ この娘が最後まで何も知らず、普通の生活に戻っていったのを。 そして、この娘を救ったのは他ならぬ一人の神魔であったことを。 物語中で語っている通り、この娘には両親の問題があります。 設定では、この両親の問題があって、自分自身を見失いかけている時に 師と出会い、人として生きていく自信を回復していくという設定でした。 彼女にとって、師は生きていく意味そのもので、 最後には師がいなくなっても一人で生きていくことが出来るほどまでに 回復していました。 その後、彼女がどうなったかわかりません。 ここから先は美夕の物語とは関連のない、別の物語でなるからです。 できれば、オリジナルの物語で彼女がどういう結末にたどり着くか、 書いてみたいですね。 （そんな機会があればだが・・・）

人物名称	要（かなめ）
登場作品 （掲載誌）	君の呼ぶ声 （吸血姫夜話　巻の二）
設定、その他	毎日訳のわからないことを繰り返し、何のためにするか判らない、 過剰ともいえる勉強を強いられる。 それ故に、不可思議な物事に逃避するように誘われていく。 簡単にいうとそんな設定です。 彼にとって恵璃との出会いは、ある意味幸福でした。 日々繰り返される日常からの開放されたわけですから。 最後に彼はどこにいったんでしょう。 当然のことながら、この辺りのことは考えていません。（＾＾；

人物名称	潮音（しおね）
登場作品 （掲載誌）	海に帰る日 （吸血姫夜話　巻の二）
設定、その他	この娘は、私のドツボキャラです。 母親を失い、父親は彼女のことを顧みずに寮に放り込んだまま。 その性格のためか学校でも友達は出来ず、いつも一人。 心にはいつも寂しさと悲しみに満たされている。 そして、そんな心の傷に、神魔が取り憑いてしまった。 彼女は、その瞬間に命を奪われてしまいましたが、 自分が死んでいることに気がつかず、最後まで死を見つめ続けていた。 美夕が最後に言っていましたが、彼女は誰にも気にかけられることなく、 いつも一人でいたので、颯が自分に気がついてくれたことが本当に 嬉しかったんです。 しかし、結末は・・・ 「彼女は初めから死ぬつもりだった」 実は、物語中にこのセリフを入れる予定だったんですが、 すっかり忘れてました。（笑）

人物名称	早苗（さなえ）
登場作品 （掲載誌）	日々紡ぐ思い （Ｗｅｂ掲載作品）
設定、その他	この娘は、今まで出てきた人物の中でも特殊な存在です。 幼いときから療養所で治療を続ける患者の一人で、 （療養所では、患者という表現が不適切かも） かつて自分を救ってくれた相手の言うことを、 数年経った後も実践し続けています。 傍目に見ると、その行為は不思議な行為に映ることでしょう。 でも、それは強制されたわけでもなく、 今では自分の意志で行っているのです。 自分自身の心の安定を、それで保っている訳ですから。 一見、彼女は自分自身の意思を持ち、 しっかりとした風に見えますが、 残念ながら彼女は通常の社会生活に戻ることはまだ出来ません。 何故なら、彼女はあまりにも純粋すぎるからです。 純粋すぎる故に、人の作り出す日常の矛盾に抗しきれず、 自らを見失ってしまうことでしょう。 とまあ、この娘の設定はこんな所です。 他に書くことと言えば、その純粋さ故に、 美夕ですら手が出せなかったということでしょうか。 美夕って、自分の意志をしっかり持っている相手には、 まるで手が出せないところがありますから。 ちなみに、この物語を見てピンと来た人はいますか？ 小説を多く読んでる人は、判るかもしれませんねぇ・・・

人物名称	知美（ともみ）
登場作品 （掲載誌）	夢の語り部 （Ｗｅｂ掲載作品）
設定、その他	初めに断っておきますが、この娘は私の分身みたいなものです。 あとがきにも書いたんですが、この物語の一部は、 私の実体験によるものであり、 その思いや苦しみ等は、全て私のものです。 一応、拡張表現、フィクションを多々織り交ぜているので、 これが私かと思う人もいるかもしれませんが、 正直言ってまるで違うのであしからず。 さて、この娘の性格ですが、自らの意思を持たせてもらえず、 他人の言われるがままに生きていくことを強いられた人間です。 彼女が自分の意思で何かをやろうとしても、 周りはそれを認めません。 常に圧倒的力で、その行動を押さえつけてしまいます。 それは時に、親であったりクラスメートであったり、 先生であったりします。 自分の意志を持とうとしても、それが許されない。 彼女が、自分の殻に閉じこもることになったのは、 こういう状況が全て原因でした。 しかし、自分の殻に閉じこもった人間は、 時にその殻から顔を出すことだってあります。 優しくされたり、自分の事を理解してくれる人が現れた時です。 しかし、そこに僅かな隙が生じた瞬間、 彼女は神魔に取り憑かれました。 でも、神魔は彼女を操ることは出来ません。 何故なら、彼女には自分の意志が無かったからです。 唯一あるのは、自分を守るという思いのみ。 そして、その思いがやがて神魔の意思を奪っていきました。 意思を奪われた神魔は、いつしかこの娘の無意識下における、 別の人格として存在するようになり、 更に次々と取り憑いてくる神魔達をも取り込み、 大きな力を得るようになっていきました。 もし、このまま神魔が肥大化し続けたら、 おそらくとんでもないことになったことでしょう。 とりあえず、美夕によって事なきを得たわけですが。 さて、一応フィクションとはいえ、この娘のような人間は、 世の中に沢山いるでしょう。 また、他人に考えを持たせないようにする人間がいるのも事実で、 そういう人間が意思を持たない人間を作り出しています。 人には意思があるんです。 だから、その意思を尊重してあげてください。 それが、私がこの物語でお伝えしたかったことの一つです。