経緯

同人ゲーム？

さて、そもそも私が何故「月姫」を知ったかを説明する。 　もう一昨年も前になるのだが、私は美夕同人サークルの販売物として美夕 の同人ゲームを出そうと思っていた。 　というのも、元々私はゲームクリエーターになるのを一つの夢として持っ ていたからであって、同人とはいえ、ゲームを出すというのは、その夢を実 現することになるのではないかと考えていたのである。 　ということで、美夕のゲームを作るべく色々と情報収集を始めた。まず言 語はどうするか、シナリオは、音楽は、と決めることは山積みだった。 　そんな時、同人ゲームで「月姫」という凄い人気のものがあるという噂が 聞こえてきたのだ。 　ただこの時は、「月姫」という凄いのがあるという認識だけで、やってみ たいとかはまるで考えなかった。（とにかく、自分のを作るだけで精一杯だ ったのだから） 　ところが2002年末の夏コミ後に、私は一つの山にぶち当たった。 　それは、自分で作り出したゲームプログラムの不備の多さだった。 　とにかく動作が遅く、一般のマシンでは耐え難い程の遅さを感じていたのｖ だ。 　これでは買って頂く方に、プレイ中のストレスを感じさせると思い、改善 を計ることにした。しかし、私のプログラム知識のレベルでは、どうあがい てもそれ以上の機能向上は難しく、あえなく挫折。フリーのノベルゲーム用 スクリプトを使用することにした。 　そこで、ネットでいくつか調べていくと「NScripter」というものが目に 入り、そのソフトを使って作られたゲームのリストの中に「月姫」があった のである。 　結局、私はこの「NScripter」を使うことで、美夕のゲームを作成したの だが、同時に「月姫」についても途端に興味がわいてきた。 　同じソフトを使って、どのようなものが作られたのか。 　同人というジャンルでは、立場的には同じ（規模も名声も圧倒的に違うが） 私との違いは何なのかと思い、いつか「月姫」をプレイしたいと思うように なったのである。 　そして、2003年春。ふとしたきっかけで「月姫」を入手したのだ。 　だけど、この時私はまだ知らなかった。その完成度の高さと、自分との実 力の差を思い知らされることになるとは。

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