感想（琥珀）

　本作サブヒロイン。孤児であった幼い頃に、双子の妹である「翡翠」と
共に、主人公の父である「遠野槇久」に引き取られ、以後屋敷の住み込み
メイドとしての人生を歩むことになり、「遠野槇久」の死後は跡取りとな
った「遠野秋葉」専属のお手伝いさんとなる。（名字は不明）

　ちなみに、メイドと呼ばずにお手伝いさんと呼んでるのは・・・私の趣
味です（笑）

　だって、和服に割烹着っていう外見からしてお手伝いさんって感じしま
せんか？（わ、私だけかな？）（＾＾；

　性格は、明るく無邪気で、何処にでもいる隣のお姉さんという感じ。妹
の「翡翠」とは、まるで正反対の性格をしている。

　世間とかけ離れた生活を営む「遠野家」の中で、唯一世間との交流があ
る人物と言っても過言ではなく、おそらく毎日の食事で使う食材などの調
達等は一手に引き受けている。

　料理の腕はかなりのもので、更に薬剤師としての免許も持つ程の才女。

　が・・・「翡翠」シナリオで紹介した通り、その笑顔の影に隠れる本当
の姿は・・・

　「翡翠」シナリオをクリアしたあとでは、このシナリオ辛すぎます。

　ということで、「琥珀」さんの笑顔に苦しみながらの感想をどうぞ。　

感　想

　さて、このシナリオも裏ルートである「遠野家」ルート。しかも、例に
よって前半・後半と別れ、序盤は「秋葉」「翡翠シナリオ」と同様に、「
弓塚さっちん」の登場なので、前半部分は割愛しま〜〜〜す。

　ということで、後半から。

　「弓塚さっちん抹殺」後に訪れる、もうお馴染みの平穏な日常。我らが
主人公・志貴君は、相も変わらず思い悩みながら日々を過ごします。

　そんな志貴君ですが、琥珀さんの笑顔を見るうちに、みるみる元気に。

　男の子ってのは現金なものです。（あ、一部分だけ元気になったりしな
いから、その点は安心して）←下ネタ使うなって。

　そんな生活を続けていくうちに、徐々に琥珀さんに惹かれていく志貴君。

　やっぱり、男の子は・・・（以下略）

　とまあ、この辺りまでは、のほほんと話が来てますが、「翡翠」シナリ
オ同様に、志貴自身にとんでもないことが起こりつつありました。

　毎夜毎夜、見る殺人の夢。

　自分が街に出て人を殺して回る夢を見続け、何と最終的には「秋葉」の
ご登場となります。

　夢の中に何故、秋葉が・・・と思いつつ、毎日を過ごす志貴。

　そんな中、志貴は「琥珀」さんの秘密に気が付いてしまいます。

　それは、子供の頃に一緒に遊んでいたのは「翡翠」であって、家の中か
ら寂しそうに見つめていたのが、「琥珀」さんであったこと。

　そんな「琥珀」さんに対し、昔の思い出話を楽しそうにしてしまったこ
とを悔いる志貴君。

　そして、その時期を境にして「翡翠シナリオ」同様に体が動かなくなっ
ていきます。

　食事を作ってくれたり、薬を飲ませてくれたりと献身的に介護してくれ
る「琥珀」さんに、自分のした過ちを悔い続ける志貴。

　というか、このシナリオでは志貴って、色々なことを悔いてばっかり。

　そうこうするうちに、屋敷の離れで「秋葉」が「琥珀」さんの血を吸っ
ている所を目撃してしまう志貴。

　そして、「琥珀」さんの口から聞かされた、「秋葉」の行動の真実。

　元々、志貴は吸血鬼と化していた「シキ」を倒すつもりでいたけれど、
実は「シキ」はすでに「秋葉」の手によって葬りさられていたこと。

　そして、尚も続く吸血鬼事件の犯人が、実は「秋葉」であること。

　それを知った志貴は「秋葉」の元へ、まさに烈火（というより、体調を
考えると劣化か？（笑））のごとき勢いで問いただしに行く。

　が、逆に全ての真実を教えられ、逆に抑え込まれることに。

　この辺りからの「秋葉」は、正直言って怖すぎます。

　「秋葉」の力は、相手から力を奪うこと。

　「シキ」を倒した「秋葉」は、「シキ」の持っていた「志貴」の魂の半
分を奪ってしまったことになり、それを利用して志貴の体調を自由に操れ
るようになってしまってました。（って、ここ「シキ」とか「志貴」とか
出てきて、ややこしいな）

　「秋葉」の志貴に対する思いは、「弓塚さっちん」の思いにも似た狂気
の愛なのでしょう。

　言うことを聞かないのなら例え相手を殺してでも、と・・・

　ということで、情けなくも指一本動かせなくなった志貴は、「琥珀」さ
んの手で介護されることに。

　けれど、志貴は動かない体に鞭を打って、「秋葉」の行動を止めること
に執念を燃やします。

　そして、「琥珀」さんに全てをうち明けて「秋葉」の元へと行こうとす
る志貴。

　とっまあ、ここで・・・例によって「お約束」のシーンなんですが、こ
の感応者っていう設定が、何とも面白いというか・・・

　ただ、その後に「翡翠シナリオ」とは違う展開が待っていたのはちょっ
とびっくり。（こっから先は、出来るだけネタバレ無しで）

　そしてにしても、「琥珀」さんって、薬を良く使う人だこと。知らない
うちに、一服盛られてても気がつかないだろうなぁ。

　そうこうするうちに、物語は佳境へ。

　っておい、今度のラスボスは「秋葉ですかぁ！？」

　「シエル」シナリオで「アルクェイド」がラスボスだったように、今度
は「秋葉」が・・・

　しかも、琥珀さんの力（というか、思惑通り）によって完全に「遠野家」
の血筋に目覚め、能力全快状態！

　そんな、見るだけで相手が抹殺されちゃうなんて、いくら「直死の魔眼」
を持つ志貴君でも、近づくことすら出来ないでしょう。

　それでも戦いは続き、最後の局面へ。

琥珀・トゥルーエンド感想

　一瞬の隙をつき、秋葉の間合いへと飛び込んだ志貴。

　そして、その隙をつかれ完全に殺されると思った秋葉。

　でも、志貴は最後の最後に手に持つナイフを振り下ろすことが出来ません
でした。

　このシナリオまでで、既に一部が明らかになっている「志貴」出生の秘密。
　そして、そんな志貴を、兄とも異性とも見ている秋葉の心。

　この時に二人が交わす言葉が、何ともやるせないというか・・・

　結局、最後は和解して終了。

　この時の志貴の思いが、秋葉に通じたということなのでしょうか・・・

　そして、物語は平穏な日常へ。

　いつの間にか一年が過ぎ去り、「琥珀」さんは一人独立して遙か遠い地へ。

　そんなある日、「琥珀」さんの元へ赴く志貴君。

　そこにあったのは、一面に咲き誇るヒマワリの花・花・花。

　そして、満面の笑みを浮かべて出迎える「琥珀」さん。

　人形として生きてきて、演じることで感情を表していた「琥珀」さんの心
からの笑顔。

　未来への希望を垣間見ることが出来るエンディングでしたね。

最後に

　ということで、琥珀シナリオを終了。

　今までの総括という感じでしたが、秋葉との戦いの前に「琥珀」さんが自
らの罪を償おうとするシーン辺りが何とも言えないですね。

　それと、狂気に取り憑かれたとはいえ、「秋葉」の志貴への思い。

　本当の兄である「シキ」を抹殺してでも、守りたかった志貴への純粋な思
い。

　この辺りは、心打たれるものがありますね。

　最後に、このシナリオ「翡翠」が殆ど活躍しないんだけど、何やってた
んだろ？（こんなつまんないツッコミはいいか？）

　さて、残るはおまけシナリオである「志貴君」の物語。

　かなり短いですけど、一応感想をね・・・