感想（アルクェイド）

　本作メインヒロインで本名は「アルクェイド・ブリュンスタッド」。二
十七真祖とよばれる吸血鬼の一人で、その中でも最高の戦闘力を誇る最強
の吸血鬼。

　しかし彼女自身の役割は他の真祖を抹殺することにあり、その為に真祖
としての生を受けた、吸血鬼から見れば殺りくの象徴。

　それ故に、戦いのために目覚める以外は、常に自分の城で眠っている。

　推定年齢８００歳以上なのだが、活動期間は一年にも満たない。

　日本には、目標とすべき真祖の気配を感じてやってきた。が、いきなり
殺人本能に目覚めた主人公「遠野志貴」の手によって殺され、十七個の塊
に切り刻まれてしまった。

　しかし彼女は不死身の吸血鬼、しかも最強の力を誇るのだから、そんな
ことでは死にはしない。見事に再生し、自分をバラバラに切り刻んだ人間
に「お礼」をするために再び主人公の前に現れる。（それでも、さすがに、
再生には時間がかかったようだ）

　そんな彼女だが、性格は脳天気というか天然に近く（というか、かなり
のバカ）、人と話すことが楽しいとまで言う、ちょっと変わった吸血鬼。

　なお、吸血鬼ではあるが昼間でも平然と日の下を歩くことが出来る。

感　想（前半）

　さて、感想なのだが、一応「前半」と「後半」に分けることとします。
何故かって、これプレイした人なら判るでしょうけど、すっげ〜〜〜〜、
長いんですよ物語が。まあ、この辺はあまり気にしないでください。

　さて、序盤。街が、他ならぬ通り魔（吸血鬼）騒ぎに巻き込まれてる頃、
主人公「遠野志貴」が実家に戻って生活を初めてすぐの朝だった。通学路
の途中で、運命的にアルクェイドの姿を見かけ、その瞬間に殺人衝動に捕
らわれてしまう。

　何故、志貴が殺人衝動に駆られたかは、今後の物語で明らかになります
が、それは後の話。

　その後、志貴はアルクェイドの後を追いかけ、十七個に分割し、何故自
分がそんなことをしたか判らず落ち込むこととなる。

　しかし、そんなことがあった翌日。殺したはずのアルクェイドが再び現
れ、「自分を殺した責任を取れ」と迫り、そのままアルクェイドに協力す
ることになっていく。

　というのも、「最強」を誇るアルクェイドは、志貴に殺された影響で、
その力の殆どを自己再生の為に費やしてしまったために、本来持つ能力の
発揮することが出来ない状況になっていたからだ。

　しかし、その後は大変なことに。何しろ、相手となるのは人では無く吸
血鬼。人を切る線を見ることが出来る志貴といえど、生身の人間なので何
度も死にそうな目にあう。

　そんな激闘の末にようやく真祖の一人を倒したので、これで志貴の役目
は終わりとなった。（と、志貴は勝手に思ってしまった）

　これでもう、二度とアルクェイドと会うことはないと思うと安心した反
面、妙に寂しくなる志貴。

　アルクェイドの、脳天気というか吸血鬼とは思えない性格に惹かれ始め
てる自分がいることに気が付いてしまう。

　といった所で、元の日常が戻り前半が終了。この時点で、私は「これで
ちょっとした物語があってエンディングだな」って思いました。

感想（後半）

　しかし、平凡な日常が戻ってきたかと思った所に、再び通り魔（吸血鬼）
事件が起きる。

　真祖を倒したはずなのに、どうして事件が起きるのか。そう思った時、
再びアルクェイドが姿を現し「私が追っていた真祖は、別の奴」というこ
とを告げられる。

　そして、志貴は再びアルクェイドと共に戦いの中へ。

　この時点で、私は「おいおい、まだ続くのかよ！」と思ってました。

　まあ、例によってお当番（エロ）シーンも盛り込まれてまして、吸血鬼
とするのってどんな感じなんだとか余計なことも考えてたり。（アホか）

　しかし、その戦いの中で明らかになる事実。それは、志貴自身にすら関
係することでもありました。

　最後の戦いは壮絶を極め、志貴すらも人を越えた力を発揮することにな
ります。（それまでも、何度か発揮はしてたんだけど）

　そして、物語はエンディングへ。

　 アルクェイド・トゥルーエンド感想

　「好きだから吸わない」。そう言い残して、自分の城へと帰っていって
しまうアルクェイド。

　吸血鬼だから血を吸うのは当たり前。でも、それをしないのは志貴を好
きになってしまったから。泣かせますね、この辺りは・・・

　そして、遠野志貴は平凡な日常に戻り、アルクェイドはきっと自分の城
で再び眠りにつき、志貴との思い出の夢でも見るんでしょう。

アルクェイド・グッドエンド感想

　全てが終わって、平凡な日常が戻ってきた志貴。もう、本当に、二度と
アルクェイドと出会うことはないと思っていた。

　しかし、そんな志貴の前に、初めて出会った場所で、アルクェイドは待
っていました。

　「ずっと一緒にいる」という、ある意味王道なエンディング。でも、こ
ういうエンディングっていいですね。

　だって、この後ドタバタがあるのが必定ですから。

　人と吸血鬼の恋。その先にあるものって、どんなものなんでしょうか？

　悲しみの予感がします。（特に全エンディング後の物語を見ると）

最後に

　とまあ、かなりネタバレ気味に進めてきた感想ですが、正直言って、「
面白かった」ですね。

　話もしっかり練り込まれてるし、色々と複線もあるし。同人でここまで
やるってのは凄いものですよ。

　ということで、まるアルクェイドシナリオは終了。

　次なるシナリオが楽しみです。