感想（雪村小町）

　本作サブヒロインであり主人公一年後輩の幼なじみという、この手のゲ
ームでは典型的なヒロイン設定（笑）である少女。

　主人公のことを幼い頃から好きで、中学では学校公認のカップルだった
という実績を持つ。

　もっとも、それは一方的に小町の方から付きまとってるというだけで、
主人公は殆ど相手にしていなかった。

　そして、その関係も、主人公が故郷を離れて遠い遠い場所の高校に行っ
てしまったために自然に終わってしまったのだが、なんと一年後、主人公
の後を追って同じ学校に入学し、しかも住む場所まで主人公のアパートの
部屋のすぐ上の階にしてしまったという、何とも行動的な少女。

　でも、一歩間違えればストーカーへ変身しかねなよな。（笑）
（雪村の辞書によると「ストーカーとは恋する乙女」らしいですが）

　性格は、明るく素直で、何事にもめげることがない。いつもにこにこと
笑顔を浮かべ、一度喋りだしたら止まらないマシンガントークの持ち主。

　でも、それは主人公の前だけで、他の人と接する時は大人しくなってし
まう傾向がある。

　主人公のために明るくなる、面白いことをする、それだけのために地獄
の底までも追いかけていくという、それほど主人公を慕っている子だ。

感　想

　序盤から、物語は明るく進みます。

　何しろ、この子、マシンガントークで喋りだしたら止まらない、止まら
ない。

　気が付けば、中学時代のようなカップルになってるわ、小町に横恋慕す
るドアホが現れてゴタゴタが起こるわで、本当にこのまま行くんじゃない
かって心配したくらいだ。

　でも、小町が時折見せる暗い表情が、何かを暗示してるのが明白でした
ね。

　中盤から終盤、特に主人公が修学旅行に行って、それがよりにもよって
実家のある故郷の方だったからというので、小町も後を追って、学校を休
んでまで実家に帰ってきてしまうというのは、凄すぎたけど、その後に明
らかになった、小町が主人公を慕い、いつも笑っている理由が・・・

　幼い頃にした、ちょっとした約束。それを信じて、今までずっと生きて
きた小町。

　その思いが成就した時の、小町の顔は忘れられません。

　でも、この物語共通である主人公の過去と、それに連なる運命。

　教会での、あのシーンは破壊力でかすぎ。

　ラストはめでたしめでたしで終わるからいいけど、あのままだったらさ
すがに暗くなってたなぁ

主人公の謎（その２）

　前回同様、感想はこれでおしまいなのですが、相変わらず謎があります。

　旋回でも指摘した通り、主人公は何者なのか。この点について、このシ
ナリオではまるで明らかにされませんでした。

　あと、終盤の小町の「○○衣装姿」は何で？

　よく意味が判らなかったんだけどなぁ・・・（私だけ？）

最後に

　このシナリオ、結構好きでしたよ。

　いや、何よりも小町が好きでした。

　こんな風に、マシンガントークの相手って、見ていて飽きませんからね。

　しかも、主人公一筋っていうのもいいし。（でも、一歩間違えるとスト
ーカーだよなぁ）

　別のシナリオで、小町が選ばれなかった時の台詞を見てると、小町の心
情がよく伝わってきます。

　こういう一途な子は、本当に幸せになって欲しいよなぁ。（だから、他
のシナリオやると胸が痛いこと痛いこと）