感想（周防院奏シナリオ）

　さあ、今度は「周防院奏」ちゃん。

　彼女は瑞穂ちゃんと同じ寮生で、寮では「下級生は上級生のお姉さまの面
倒を見る」という伝統に基づき、瑞穂ちゃんのお世話係という役目を仰せつ
かった可愛い下級生です。

　性格は明るくて、素直な可愛い子。口癖は、言葉の語尾に「なのですよ〜」
を付けることかな？

　ちなみに部活は演劇部。しかも、部内で一、二を争う程の演技派女優。た
だ、自信が無いのが弱点ですかね。

　もう、私的に妹にしたいキャラＮＯ１です。（私が）←こら

　ちなみに、瑞穂ちゃんが転入してくるまでは、特定のお姉さまがいなかっ
たので、奏ちゃんは「お姉さま」が出来て大変喜んでおります。

　はい、その正体が例え男でもね。（笑）

　でも、そんな彼女には、あまり大きな声では言えない秘密が・・・

感　想

　この子は、とにかく最初から可愛い度全快。

　元々、お姉さまが欲しかっただけに、瑞穂ちゃんへのこだわりも人一倍大
きいみたいです。

　でも、物語が進むに従って見えてくる、奏ちゃんの秘密。それは、第四話
で明らかになります。

　実はこの奏ちゃん。両親がおらず、施設で育った、いわゆる「孤児」。

　この学院の傘下にある孤児院で育てられ、成績優秀ということで高等部に
まで通わせて頂いている特待生（でいいのかな？）でした。

　家族の暖かさを知らず、すでに施設を出て寮で暮らす奏ちゃんの心は、き
っと寂しかったに違いありません。

　だからこそ、自分がお世話できるお姉さまが出来たことが、とても嬉しか
ったのでしょう。

　でも、その相手が瑞穂ちゃんだったことが、逆に奏ちゃんを追いつめるこ
とに。

　初めは第四話での「嫌がらせ事件」。

　これは、瑞穂ちゃんの力で何とか回避出来たのでよかったのですが、問題
は個別シナリオである「第七話・二人のジュリエット」に入ってから。

　この第七話で、「貴子さん誘拐未遂事件」が起きるわけですが、
気絶して倒れた「貴子さん」を寮に連れて行き、介抱していた瑞穂ちゃんと
気が付いた「貴子さん」の会話を奏ちゃんが聞いてしまいました。

　もっとも、瑞穂ちゃんが「男」であることは判らなかったんですが、それ
意外の瑞穂ちゃんの正体がバレてしまったと。

　瑞穂ちゃんの正体。それは「日本有数の大企業、鏑木財閥の時期後継者」。

　そして、この学院の経営者でもあります。

　そう、それは奏ちゃんにとって、とても大きな意味を持ちます。何故なら、
奏ちゃんが育ってきた環境は、全て瑞穂ちゃんの家のおかげなのですから。

　そんな凄い人のことを、自分は「お姉さま」などと呼んで、軽々しく慕っ
ていたなんて、と奏ちゃんは身分の違いに愕然としちゃいました。

　この「第七話・二人のジュリエット」というのは、貴子さんと奏ちゃんの
ことだったのかと、今更ながらに認識。

　身分違いというのは、あまりにも大きな障害でした。

　でも、奏ちゃんのそんな思いを知らされた瑞穂ちゃんは、まるでそんなこ
とを気にせず、「自分の妹」と高らかに宣言。

　いやぁ、男だねぇ、瑞穂ちゃん。（いや、本当に男なんだけど）

　その後・・・何だかエロエロなシーンが続くんですが。

　というか、このゲームで一番エロいシナリオがこれですか！？

　奏ちゃん、エロ担当ですか！？！？

　とにかく自然に惹かれていく奏ちゃんと瑞穂ちゃん。

　でも、満たされていく奏ちゃんとは裏腹に、瑞穂ちゃんの方が追いつめら
れていくことに。

　それは、自分が男であることを隠していること。

　奏ちゃんとエロエロな関係になったにも関わらず、自分はバレないように
振る舞っていることが瑞穂ちゃんの心を苛みます。

　でも、やがて一大決心をした瑞穂ちゃんは、自らが男であることを告白し
て、奏ちゃんに謝りました。

　でも、奏ちゃんもそんなことで瑞穂ちゃんを咎めたりしません。だって、
奏ちゃんにとって、瑞穂ちゃんはもう大切なお姉さまなんですから。

　そして、お互いの事を本当に分かち合い、結ばれる二人でした。

　やがて、時は進んで卒業式。

　奏ちゃんには、嫌でも瑞穂ちゃんとの別れの日です。

　でも、奏ちゃんが卒業したら迎えに来るという瑞穂ちゃんの言葉。

　いやぁ、瑞穂ちゃん、男だねぇ。（くどいようだが、本当に男だって）

　そして、物語は二年後。

　今度は、奏ちゃんの卒業式です。

　すっかり成長・・・してない奏ちゃんですが、それは外見だけ。

　何と奏ちゃんは、「その年のエルダーシスター」に選ばれていました。

　すげ〜〜〜〜〜、そんなオチですか！？
　ちなみに、由香里ちゃんは生徒会長。しかも、この二人には通り名もつい
ていて、奏ちゃんが「白菊の君」。由香里ちゃんは、「琥珀の君」だとか。

　演劇部の部長兼演技派女優にして「エルダー」の奏ちゃん。

　陸上部の部長兼エースにして、「生徒会長」の由香里ちゃん。

　凄い成長ぶりだよ、二人とも。

　特に奏ちゃんは、きっと瑞穂ちゃんに見合う女性になろうと努力したんで
しょうねぇ。立派になったものです。
（ちなみに、奏ちゃんの理想は、貴子さんだって話だったけど）

　そして、迎えに来た瑞穂ちゃんに奏ちゃんは連れられていきます。

　二人は結婚するんだとか。

　いやはや、こちらの「ジュリエット」も幸せになって一安心ですね。

最後に

　さて、意外や意外。この「周防院奏シナリオ」は、序盤の泣かせ設定の割
に、中盤からは、エロエロの展開に。

　その辺が、ちょっと水を差したかなぁ・・・途中までは良い展開だったん
ですけどねぇ。

　まあ、終わり方が良かったので、それで良しとしましょう。

　奏ちゃんは、きっと良い奥さんになりますよ。

　昼も夜も、ね。（笑）