感想（おまけシナリオ６）

　さて、おまけシナリオの六番目は、ヒロイン「周防院奏」ちゃんのシナリオ
の延長線上にある物語です。（多分）

　まあ題名を見て判るとおり、冬休みに実家に帰省した瑞穂ちゃんのお正月で
の出来事ですね。

　ことの始まりは、一本の電話からでした。

　その電話の主は、紫苑さん。どうやら、お正月はどうするのかということで
連絡をしてきたようです。

　そして、その連絡を受けた瑞穂ちゃんは、今も寮に一人で残っている奏ちゃ
んに電話をすることになりました。

　さて、一方の奏ちゃんはというと、寮で一人お留守番。施設で育った彼女に、
帰る家はないので、ここが彼女の家なんですね。（不憫だなぁ）

　そんな時、寮の電話が鳴りました。

　冬休みなので、寮母さんもいなかった為、電話に出る奏ちゃん。でも、その
電話の相手は、大好きなお姉さま、瑞穂ちゃんでした。（でも男なんだよなぁ）

　瑞穂ちゃんの用事はというと「お正月、瑞穂ちゃんの家に泊まりに来ない？」
というもの。

　大好きなお姉さまのお家にお泊まり出来るという嬉しさのあまり、奏ちゃん
はすぐに承諾しました。

　そして、早速外泊届けの手続きを取り、荷物をまとめ、待ち合わせの校門前
に行くまでの所要時間が、実に一時間ほど。

　奏ちゃん、あなたは超人ですか？（笑）

　凄まじい手際の良さで、約束の時間前にまで全てを終えてしまう奏ちゃん。

　う〜ん、恐ろしい娘だ。（それほど嬉しかったんだろうけど）

　しかし、しばらくすると、そんな奏ちゃんの前に一台の車が留まります。

　それは、黒ずくめのリムジン！

　そして、そのリムジンから出てきたのは、ご存じ我らが瑞穂ちゃん。

　大好きなお姉さまが迎えに来てくれた〜、という思いよりも、リムジンの方
に驚く奏ちゃん。

　まあ、普通の一般庶民から見て、リムジンが目の前に留まれば驚くわな。

　さて、そんな奏ちゃんを後目に、瑞穂ちゃんは奏ちゃんを車にエスコート。

　ちなみに奏ちゃんの荷物はというと、一緒に車に乗っていた宮小路家のメイ
ド、織倉楓さんが運んでいきました。（正確には鏑木家のメイドだけど）

　そして、走り出したリムジンの中で、奏ちゃんの思考は殆ど停止。（笑）

　というのも、リムジンの豪華さもあるし、メイドさんまでいるという、奏ち
ゃんの頭では考えられない世界が目の前に広がっているわけですから、そうな
ってもおかしくないですね。

　でも、瑞穂ちゃんが話かけたり、楓さんと瑞穂ちゃんの話をするとすぐに復
活しました。

　その奏ちゃんの可愛さは、楓さんもとても気に入ったらしく、色々なことを
話しかけます。

　もっとも、奏ちゃんがあまりにも瑞穂お姉さまスキスキ光線を出しまくって
いるので、あとで小声で、「瑞穂さん。本当にあの娘に何もしてないでしょう
ね？」と釘を刺される始末。

　まあ、男である瑞穂ちゃんに対して、凄まじいまでのスキスキ光線を出しま
くられた日にゃ、誰でもそう思うわな。

　さて、そんなこんなで、瑞穂ちゃんの実家に着いた奏ちゃん。

　そこには紫苑さんもいて、とても和やかなお正月を迎えることになりました。

　一緒に夕ご飯を食べたり、トランプで遊んだり、除夜の鐘を聞いたり、初詣
に行ったり。

　それまで孤児だった奏ちゃんにとっては、本当に忘れられないお正月でしょ
う。

　奏ちゃんは、この日のことをずっと忘れないと心に誓うのでした。

　という感じで、この物語は終わりです。

　さて、ちなみにですが、この物語ではいくつか面白いネタが転がってました。

　まずは、メイドの織倉楓（おりくらかえで）さん。

　どうやら、瑞穂ちゃんが生まれる前から、この家で育ち、そしてメイドとし
て働いていたらしいです。

　ということは、かなりの年齢になっていると思うんですが、正直言って年齢
不詳。

　瑞穂ちゃんでさえ判らないとのことなので、真相は闇の中ですね。
（瑞穂ちゃんにとっては育ての親みたいなものなので、頭が上がらないらしい）

　あともう一つ。それは、初詣の着物。

　この時点で、瑞穂ちゃんはまだ女であるということをばらしていないので、
当然、初詣では振り袖です。

　見る者を虜にする美しい振り袖姿は、紫苑さんと並ぶことにより、近寄りがた
い雰囲気さえも感じさせるほど、美しいものでした。

　ちなみに、その真ん中に奏ちゃんがいるわけですけどね。

　そうそう、奏ちゃんもこの時は振り袖を着ていました。

　もっとも、奏ちゃんは振り袖など持っていなかったので、それは瑞穂ちゃんの
小さい時お下がり。

　って、瑞穂ちゃん、小さい時に振り袖着てたのかよ。（爆）

　う〜ん、こいつは、とことん女の子として育てられたんだなぁ。