感想（おまけシナリオ５）

　さて、おまけシナリオの五番目は、ヒロイン「十条紫苑」様の物語。

　基本的に、このおまけシナリオは、本編における「紫苑シナリオ」の中で、
紫苑さんが退院して卒業式までの残りの一週間に起こった出来事を物語にし
たもの。

　心臓の病により手術を余儀なくされ、入院してしまった紫苑さん。そして、
卒業後に決まっている家も本人も両親すらも望んでいない婚姻。

　本編では、そんな紫苑さんを瑞穂ちゃんが無理矢理横から奪い取って結婚
してしまうという、瑞穂ちゃんにしては何とも格好良い男っぷりを披露して
くれましたが、この物語はそのちょっと後の物語です。

　退院して学校に戻ってきた紫苑さんは、瑞穂ちゃんの顔を見るなり、イキ
ナリ駆け寄ってきて抱きしめ！

　はい。もう、この美しくて優雅なお姉さまは、すっかり瑞穂ちゃんの虜で
す。（笑）

　それからはもう、紫苑さんは瑞穂ちゃんしか見えていません。

　それまで気をつかっていたのに、今では堂々と瑞穂ちゃんと手を繋いで一
緒に登下校したり、一緒にお弁当を食べたりともうベタベタのアツアツカッ
プル。

　一応、瑞穂ちゃんは、学院内では女生徒なわけですから、女の子同士でこ
ういうのはどうなのかと気にしますが、それはそれ。

　そう、俗に言う、女子校マジック。

　女子校では・・・百合の花が咲くのが普通と。

　ある意味、怖いよね、女子校って・・・（普通なんだもん）

　そんなある日。紫苑さんは、サブヒロイン「小鳥遊圭」さんから、「宿り
樹の腕輪」をプレゼントされます。

　なんで、圭さんが紫苑さんにこんなものをプレゼントするのか、今ひとつ
判らない感じがするんですが、退院祝いということでしょうか？

　ちなみに、その腕輪は、古来より持ち主の願いを叶えるものと言われてい
ます。v 　もっとも、その願いを叶えるのは、持ち主の心次第とのこと。

　ということで、紫苑さんはある日、それを持って瑞穂ちゃんと一緒に、誰
もいない御堂へ・・・v 　神に祈りを捧げ、幸せを祈る紫苑さん。

　本来なら、こんな幸せに至ることのなかった自分。

　でも、瑞穂ちゃんが現れたことで、幸せの中にその身を委ねることが出来
るようになった。

　だからこそ、今という時。この毎日の一つ一つを大切にしたいと。

　そう祈りを込めていました。

　ああ、本当に紫苑さんって、綺麗な心を持ってますよねぇ。

　汚れを知らないと言うか・・・

　って、その後、思い出作りと言いつつ、教室で犯っちゃったのは、どうか
とも思いましたが。（笑）

　そして、この物語の最後は、紫苑シナリオの卒業式のシーンで締めくくら
れます。

　卒業生代表として選ばれた紫苑さんと瑞穂ちゃんの二人。

　本当に、最後の最後まで大切な思い出を作ることが出来た紫苑さん。

　彼女は、きっとこれからも幸せな人生を歩んでいくんでしょう。

　そう、最愛の瑞穂ちゃんと一緒に。