感想（その名は英雄王）

　さて、日常の中にありえないことが起こりまくってる今回。

　あのギル様でさえ、その渦中にいるというのですからどうしようもあ
りませんね。

　で、今回はそんなギル様もお話。

　事の起こりは士郎が昼間、柳洞寺の裏山を歩いている時でした。

　奇妙な魔力の流を感知した士郎。それが、柳洞寺地下大空洞にある、
大聖杯から漏れ出すものであることに気が付きました。

　前作「桜シナリオ」で稼働した、あの大聖杯が再び動いていると直感
した士郎はすぐに地下へ急行。

　もっとも、眠っていたはずの大聖杯を稼働させるような相手とは一体
誰なのか？

　もし、そんな奴と出会って戦闘にでもなったら、士郎には勝ち目なん
て無いでしょう。

　だからと言って、怯む士郎じゃありません。

　いざとなれば、令呪を使ってセイバーを強制召還するくらいの意気込
みで地下を進みます。

　そして大空洞に到着。

　思った通り、あの崩壊したはずの大聖杯から、僅かに光が漏れていま
す。でも、それはまだ小さなもの。

　士郎の見立てでは、湿っていた暖炉にマッチ一本を投げ入れた程度。

　まだ止められる。

　そう思い、大聖杯へ辿り着いた時、そこに彼が居ました。

「あははははは、何だこのやっつけぶりは〜」

　と、大声で笑っているのは、大人バージョンのギル。

　しかも、何だか「腹だしの新コスチューム」での登場。

　え〜、さっきまでの緊迫感が一気に無くなって、ＢＧＭもギャグＢＧ
Ｍに変わっちゃったんですが。（笑）

　士郎曰く「アレは放っておいても害のない危険物だ」とのこと。

　随分な言われようですね、ギル様は。

　さて、士郎が呆れてその様子を見つめていると、そんな士郎に気が付
いたギルが「セイバーの所のメシ使いではないか」と、微妙なお言葉。

　ちなみに、「メシ」の字が「召」ではなく「メシ」というのが面白い。

　そうだよね、士郎はセイバーの「メシ使い」だよね。

　とまあ、それはさておき、こんなところで何をしているのかと問いか
ける士郎。

　するとギルは、「自分が知らない場所がこの世にあっていいのか」と
いうことで、わざわざ大人の姿に戻って観光に来たとのこと。

　そういえば、この場所ってギル様にとっては初めてなんですよね。

　前作では、ここに辿り着く前に、桜に喰われちゃったから。

　でも、そんな理由だけで、この大聖杯を動かしたのかよこの男は。

　本当に、周りの迷惑を考えない男です。

　で、そんなギルと言葉のやりとりをしているうちに、士郎はついこの
前に出会った子供のギル君のことを思い出します。

　本当に、あの小さな子供が、何故こうなってしまうのかと。

　失ってみて判る、あの小さいギル君の存在。

　う〜ん、不憫ですなぁ。

　で、その際に士郎が持っていたあるアイテムを鑑定するギル様。

　まあ、このアイテムについては、どうでもいいことなので割愛。

　一通り話し終えるとギル様は、「中の方はどうなっているんだ？」と
聖杯の中心部へ降りていきます。

　そこには、前作でギル様が大油断をしてあっさり喰われてしまった聖
杯の一部とも言われる泥が残っているのに。

　士郎が「危ないぞ〜〜」と言ったにも関わらず、無視して中に入って
しまったギル様。

　そして、思わずその泥を踏んでしまったのが運の尽き。

　「むむむ、何だコレは！？」と思った時にはもう遅い。

　ギル様は、徐々にその泥に飲み込まれていきます。

　というか、あなた前回も同じ感じでやられたんでしょうに。

　相変わらず、うっかりさんだよね、この人。

　「嫌だぞ。とてつもなく嫌な予感がするぞ！」と狼狽するギル様を後
目に、士郎は「じゃあ、俺は行くから」と放置プレイ。（笑）

　当然ギル様は、「王を放っておくとは、国民としてどうか」と、ここ
に来てまだ強気な我様言葉。

　それに対して士郎は「判った」と答えました。もっとも「俺が助ける
場合、セイバーに手伝って貰うことになるけどいいか？」と付け加える
と、「あははは、助けなど不要だ。いいか、けっしてセイバーには伝え
るなよ！」と相変わらずのご返答。

　「じゃあ、そういうことで」と、手を振ってその場を去る士郎。

　一方、自分で助けを欲しがった癖に、強がって自分で手を引っ込めた
ギル様はというと、宝具の一つ「天の鎖」をまるで蜘蛛の巣のように聖
杯内に張り巡らせ、全身をがんじがらめにして必死に踏ん張っていまし
た。

　もう、強がりもここまで来ると・・・笑えてきますね！（爆）

　とまあ、そんな感じで、何だか余計な奴が余計なことをしたせいで大
聖杯がちょっと動いちゃったってお話。

　ちなみに、ギル様のその後ですが、あのままだと一年以上持ちこたえ
る可能性もあるので、折を見てランサーにでも伝えておこうと士郎は思
っていたから、何処かで助けられたことでしょう。

感　想

　しかし、ギル様は今回、何だかギャグ専門ですかね？

　本人曰く、一品物という腹だし新コスチュームといい、大聖杯での鎖
ぐるぐる巻きといい・・・

　何気に、面白いですよ、コイツ。

　戦い意外で世の中を楽しむということに特化すると、この人はこんな
に面白い奴になるんですね。いやはや・・・

最後に・・・

　ということで、ギル様の意外な一面が見れたこのイベント。

　そう、ギル様はいつでもギル様。

　その名は「英雄王」です。

　王は何時いかなる時も、常に王で無ければいかんのです。

　例え命の危険があってもね。（笑）

　で、それが笑えたんだけど。

　いや、楽しい楽しい。